海外へ現金を持っていくので悩むのが、海外通貨への両替方法。
なるべくお得に両替したいなら、両替しないという選択。
海外の通貨を手に入れるなら、海外キャッシングが断然お得って話。
→ワーホリでお金を持って行く方法。カナダドルの両替方法と為替手数料。
とはいえ、海外キャッシングは、あくまでキャッシング。
クレジットカード決済とは、その使い方も違います。
具体的な海外キャッシングの使い方から、
知っておくべき注意点まとめておきます。
キャッシング枠と暗証番号が必要
クレジットカードには、ショッピング利用枠とキャッシング利用枠が設定されており、
キャッシング利用枠が設定されているクレジットカードなら、
基本的に海外キャッシングも可能です。
ただ、発行会社や自分の設定によって、
海外ATMが利用できない設定になってる可能性もあるので、
事前にカード会社に確認した方が良い。
確認すべきは、海外キャッシング利用可否と、キャッシング限度額(利用枠)です。
カード裏面の電話番号にかけることで教えてくれます。
また、海外キャッシングを利用するには、
クレジットカードの暗証番号(PINコード)も必要となります。
暗証番号を忘れた場合、コールセンターより確認手続きも可能ですが・・・
暗証番号は書面で郵送となるので、確認できるまで1週間程度かかってしまいます。
暗証番号が有っているかだけ確認したい場合、
電話の自動音声の料金案内等で確認できます。
例えば、エポスカードの場合、自動音声の案内に従って確認すると、
カード番号と暗証番号の入力を求められます。
暗証番号がわからなければ、音声ガイダンスも利用できませんので・・・
急ぎで確認したい場合、試してみる価値もあるかと。
海外ATMは全ての国際ブランドに対応
海外ATMといえば、CirrusとPlusのロゴ。
VISAならPlus、MasterならCirrusで使えるようになってます。
国際キャッシュカードが使えるATMと一緒です。
VISAカード系のPlus(プラス)
MASTERカード系のCirrus(シーラス)
JCBもCirrusのATMで利用できます。
主要国のATMはCirrsもPlusも一緒なので、ATMならあまり気にせず使える事が多い。
主要空港なら、ATMが設置してないことも無いし、
例えば、バンクーバー空港にもATMは非常に多く有ります。
Plus & Cirrus対応のATM設置場所
- VISA(Plus)→ Visa Japan | Personal | ATM | ATM Locator
- Master,JCB(Cirrus)→ MasterCard Global ATM設置場所検索 | MasterCard®
JCBカードで利用した場合、
JCB CreditとCirrusの選択画面になるATMも多いです。
→海外ATMで海外キャッシングの利用方法。国による操作方法の違い。
また、VISA、Master、JCBブランドだけでなく、
AMEX、Dinersブランドでも、海外ATMでキャッシング利用できます。
国際ブランドのロゴが無くても使えるパターンは多いので、
カードを挿してみるってのも一つの方法かと。
海外ATMの操作方法
海外キャッシングの利用方法は、全世界共通です。
どこの国のATMも英語には対応しているので、
英語さえ理解できれば、特に問題無く操作もできるハズ。
ATMは、クレジットカードを挿入する事により、自動的に起動します。
海外ATMの利用方法
[timeline][tl label=’STEP.1′ title=’Insert your Credit Card’] クレジットカードを挿入 [/tl]
[tl label=’STEP.2′ title=’Select a language’] 言語選択。基本はEnglish。 [/tl]
[tl label=’STEP.3′ title=’Enter your PIN’] 4桁の暗証番号(PINコード)を入力 [/tl]
[tl label=’STEP.4′ title=’Select Services’] Withdrawalを選択 [/tl]
[tl label=’STEP.5′ title=’With Receipt’] レシートの有無。Yesを選択 [/tl]
[tl label=’STEP.6′ title=’Select an account type’] Credit Cardを選択 [/tl]
[tl label=’STEP.7′ title=’Slect the amount’] 金額を選択 or 入力 [/tl]
[tl label=’STEP.8′ title=’Remove your cash’] 現金、カード、レシートを受け取る [/tl]
[/timeline]
基本的に海外キャッシングの流れは同じですが、
設置されているATMや、挿入するクレジットカードにより、
操作方法も微妙に変わってくるので、
具体的な操作方法は、以下の記事も参考に。
→海外ATMで海外キャッシングの利用方法。国による操作方法の違い。
ATMによっては、操作方法の違いで、為替レートが悪くなるパターンも有る。
劣悪レートで海外キャッシングしたら、ホント意味無いですから。
海外キャッシングの注意点とデメリット
為替レートも良く、利便性も高い海外キャッシングですが、
あくまで、カード会社からお金を借りるという事。
使い方を間違えれば、損する可能性も、モチロンあります。
海外キャッシング不可能なカードも有る
クレジットカードなら、海外キャッシングができるわけでは有りません。
キャッシング不可能なクレジットカードでは、海外キャッシングも不可能です。
海外キャッシングが可能なクレジットカード
- 三井住友カード
- JCBカード
- MUFGカード(三菱UFJニコス)
- イオンカード(イオンクレジットサービス)
- セゾンカード(クレディセゾン)
- オリコカード
- エポスカード
- JALカード
- ANAカード
- ジャックスカード
- UCカード
- セディナカード
- ライフカード
- リクルートカード(JCBはJCB、VISA/MasterはMUFG)
- SBIカード
- Yahoo!JAPANカード
- 楽天カード
- dカード(NTTファイナンス)
- セブンカード
- ポケットカード
海外キャッシングが利用不可能なカード
- ビューカード
- アメリカン・エキスプレス・インターナショナル
クレジットカードのショッピング利用枠とキャッシング利用枠は、
別々に設定されているので、キャッシング可能なクレジットカードでも、
利用枠を設定していなければ、キャッシングは利用不可能となります。
また、カード会社によっては、
カード発行時に海外キャッシング利用枠が設定されて無い可能性もあります。
申込時の用紙や利用明細、WEBのマイページで確認できますので、
キャッシング利用枠は必ず確認しておきましょう。
海外キャッシングには回数制限と1回の限度額が有る
海外キャッシングは、あくまで少額の現金を用意する為のサービス。
まとめて数十万円分の外貨を用意する・・・というのは不向きです。
海外のATMでは、1回数百ドル迄しかキャッシング出来ないし、
1日の利用回数にも制限が有ります。
キャッシング枠に余裕があっても、カード会社によりストップをかけられる。
1日5回程度、10万円~20万円が限界といった感じです。
かといって、一度にキャッシュが必要となるケースに遭遇した事は有りません。
旅行では、現金が必要になることも有りませんし、クレジットカードの方が安心。
バンクーバーに一年滞在した時も・・・家賃のデポジットくらいでした。
→バンクーバーの部屋探しの方法と注意点。ワーホリの家賃相場。
コンビニや交通費、当たり前にクレジットカード決済できますし、
クレジットカードが使えない場所も、ほぼ有りません。
なんだかんだでクレジットカード決済がお得っていうのもある。
現地通貨が必要都度に、海外キャッシングすれば良いかと。
日本円の両替手数料に比べれば、海外ATM手数料220円は安い。
毎回ATM手数料を含めた金額で比較しても、海外キャッシングは断然お得です。
→海外キャッシングと海外クレジットカード決済と現金両替の為替レート比較。
海外キャッシングでは少額紙幣は選べない。
海外キャッシングでは、小額紙幣で出てくる事はほとんど有りません。
アメリカで60ドルキャッシングした時は、20ドル札×3枚。
メルボルンで100ドルキャッシングした時は、50ドル札×2枚。
金額は指定できるものの、紙幣の選択ができる場所は稀。
1ドル札や、5ドル札で出てくるなんてことも、まず有りません。
小額紙幣で困るのが、チップの支払い。
私の場合、チップの為に海外キャッシングを利用するパターンが多いので、
20ドル紙幣で出てきた場合は、無駄に水ボトルとか買って、1ドル札に崩してます。
わざわざ両替する為に、無駄な出費をするなら、
手数料払って両替してもらった方が、結果的に安上がりってこと。
宅配両替も割安になってるし、
→外貨宅配の両替レートを徹底比較!カナダドルで比較してみた。
マネパの空港両替サービスなら、少額紙幣も選べますからね。
→マネーパートナーズで外貨両替。空港外貨受取サービスの利用方法。
チップでもお釣りは貰えますが・・・私にはそんな勇気は有りません。
→ハワイでのチップ相場と渡し方。クレジットカードでの支払方法。
→カナダのチップ相場(目安)とバンクーバーの消費税について。
海外キャッシングでは、海外ATM利用手数料が発生する
海外キャッシングを利用した場合、
クレジットカード会社で海外ATM手数料が発生するのが、当たり前となってます。
三井住友、エポス、セゾン、イオン、オリコ、楽天・・・
ほとんどのカード会社で、海外ATM手数料が発生します。
海外キャッシングにおける海外ATM手数料
- ご利用金額1万円以下:110円 / 件
- ご利用金額1万円超:220円 / 件
一方、現地で海外キャッシングでATMを利用した際は、
現地のATM手数料は発生しません。d
少なくとも私は、徴収された事が有りませんので、
「国内カード会社で海外ATM手数料が発生するので、現地ATM手数料は免除される。」
という認識で良いかと。
ただ例外的に、海外ATM手数料、現地ATM手数料、
両方とも発生しないカードが存在します。
海外ATM手数料が発生しないカード
- セディナカード
- JCBカード
- アプラスカード
- MUFGカード
- ジャックスカード
ATM手数料って、少額利用ほど占める割合も大きくなるし、
何回使ってもATM手数料無料ってのは、気軽に使う気になります。
海外キャッシングは、少額利用で使ってこそ節約できますからね。
海外キャッシングでは現地の悪質レートも出る
同じATMを利用しても、カードブランドにより、その挙動は異なり、
操作方法次第で、現地ATMの激悪レートが適応となってしまう場合が有ります。
海外キャッシングは現地の悪質レートを選択しない。これに尽きる。
→海外キャッシングの為替レートと手数料を比較。発生した全ての費用まとめ。
悪いレートが出るのが、主にMastercardブランド。
私の覚えてる限りでも、バンクーバーのRBC銀行、
シンガポールのDBS銀行、
メルボルンのトラベレックス、CCB銀行、
タイのスワンナプーム空港ATM・・・
現地銀行のレートが表示されました。
現地の金融機関レートが適応となるときは、
ATM上で、劣悪な為替レートが表示され、
銀行レートを適応するかどうか?問われます。
現地銀行レートを適応しなければ、
MasterCardの良いレートでキャッシングできるので、
上記の場合は「Continue without DBS conversion」を選ばないとダメです。
うっかり現地レート適応した取引レシート、
換算レートが表示されていますが、すっげー悪かったから。
JCBブランドのカードでも、稀に現地両替レートは出てきます。
上記は、オーストラリアドルをアメリカドル換算→日本円請求って・・・
為替レートが良いわけないから。
私の経験上、VISAブランドはレート選択画面が表示されづらいので、
海外キャッシングするなら、VISAのクレジットカードがおすすめ。
為替レートはMastercardの方が良いとはいえ、その差は微々たるものですから。
海外ATMはトラブルが多く、不正請求されたりもする
私は、海外ATMを利用して、レート確認する事が多いのですが、
途中でキャンセル手続きしたら、
キャンセルしたのに、請求されてしまった事が有りました。
→海外ATM利用トラブル。海外キャッシングの不正請求被害の調査と返金までの流れ。
海外キャッシングでお金が出てこなかったり、
エラーが出たのに、そのまま請求された・・・なんてことは良く有る話。
これは、カード会社の人も言っていたから、まぁそうなんでしょう。
海外ATMってのは、あんまり信用しない方が良い。
ATMがエラーで使えない事も多いし、故障中のATMだらけだし、
カードが飲み込まれるトラブルも、ホントよく聞きます。
発展途上国のATMでは、スキミング被害も多いですからね・・・
カードでトラブルに遭うと、カード利用停止手続きも必要だし、
カードが使えなくなるってことは、色々と面倒なことになります。
ショッピングでカード決済が使えなくなるだけでなく、
カードに紐付いている特典(プライオリティパス等)も使えなくなるっていう。
また、海外キャッシングは、クレジットカードのショッピング利用とは違い、
現金が出てこなかった時の手続きも、非常に面倒でした。
ATMを利用開始時に暗証番号を入力しているわけで、
ATMから請求が有る以上、使ったか使って無いかの証明も難しく、
利用者本人が、現地の銀行に問い合わせてってくれって。ぶん投げられました。
カード会社の調査といっても、結局は国際ブランド側での調査となるらしく、
カード会社では、何もできないという印象を受けました。
調査にも時間がかかるので、一旦請求も上がってしまう。
結局のところ、海外キャッシングで高額利用は避けた方が無難です。
海外キャッシングの強制リボ払いに気をつけろ
海外キャッシングした際の為替レートが良くとも、
返済までの期間が長くなればなるほど、金利手数料が取られてしまいます。
多くのクレジットカードで金利手数料は15%~18%。
キャッシング=借金だから、消費者金融並みの金利が発生するんだな。
クレジットカード決済のように、翌月一括返済となるカード会社が多いのですが、
海外キャッシングに限り、強制的にリボ払いになるクレジットカードも存在します。
海外キャッシングでリボ払い請求となるカード
- オリコカード
- イオンカード
- PayPayカード
- ポケットカード(一括払いに変更可)
楽天カードも強制リボ払いでしたが、
2017年11月より、1回払いへと改善されています。
海外キャッシングのお支払い方法は、2017年11月1日(水)に弊社に到着したご利用情報分より、すべて1回払いに変更させていただきます。
リボ払いしか選択できないカードの場合、
月々リボ返済額は、初期設定で毎月3,000円~1万円に設定されています。
これではいつになっても完済せず。金利ばかり増えるやつ。
いくら海外キャッシングの為替手数料が安いとはいえ、
リボ払いで完済日を伸ばされたら意味が有りませんから。
ちなみに、リボ返済のクレジットカードでも、
月々の返済額をキャッシング枠MAXまで引き上げることにより、
一括返済と同じように使う事が可能でした。オリコで実践済み。
強制リボのカードを利用するつもりなら、
リボ返済額の確認だけでなく、繰上げ返済方法も確認しておきましょう。
繰上げ返済方法は、カード会社により異なる
返済期間が長くなればなるほど、金利が発生すると言いましたが、
いずれのクレジットカードでも、返済期間を短くする事が可能です。
早期返済すれば、最低限の金利で済む・・・
しかしながら、繰上げ返済方法も、カード会社により大きく異なります。
→海外キャッシングで繰り上げ返済。返済方法による利息と手数料の違い。
銀行振込、専用ATM、コンビニATM、Pay-easy(ペイジー)・・・
オンラインで完結するところもありますが、
電話してから銀行振込というところが多いです。
振込手数料は、ネットバンクで無料にできるので、
海外キャッシングするつもりなら、ネットバンクは所持しておきましょう。
海外からインターネット経由で振込もできるようになります。
即返済も可能で、Pay-easy対応の金融機関も多い。
住信SBI銀行なら、無条件に振込手数料も無料です。
クレジットカードのコールセンターへの電話も、
IP電話を使えば、海外からでも国内の通話料金と変わりません。
例えば、楽天モバイルのRakuten Linkは、海外から日本への国際電話が無料。
スマホさえ有れば、格安に国際電話も可能となります。
※参考→海外で楽天モバイルを使う方法。シンガポールで使って気づいた注意点。 | ビジネス幼稚園
キャッシング枠と、ショッピング枠は連動している
ショッピング利用枠とキャッシング利用枠は、
別々に設定されているわけでは有りません。
キャッシングでお金を借りまくれば、
クレジットカード決済できるショッピング利用枠は少なくなってきます。
クレジットカードのキャッシング利用枠は、
同じカードのショッピング利用枠の範囲内で設定されているという事。
以前、勘違いして、カードセンターに問合せした事があります。
なんでカード決済できないん?不正利用でもされてないか?って。
カードが使えないのは、限度額オーバーの可能性。
大きな買い物をするつもりなら、トータル利用額も把握しておきましょう。
海外キャッシングで損する場合も有る
海外キャッシングを利用することは、難しく有りませんが、
手数料が発生するポイント、返済方法までしっかり理解しておかないと、
普通に両替するよりも損する可能性が有る。
海外ATM手数料や金利手数料が発生するし、
一部のカードでは、強制リボ払いという落とし穴もある。
得するのは、一部のクレジットカードを上手く活用した場合であり、
手間がかかる割にはそこまで得しない感じ。
繰り上げ返済も手間であり、一括返済で十分得しますから。
→海外キャッシングで繰り上げ返済。返済方法による利息と手数料の違い。
海外キャッシングを使うつもりなら、簡単に得するのがエポスカード。
年会費無料で、海外キャッシングで悪質レートが出ないVISAブランド。
海外キャッシングも一括払いで返済となり、
繰り上げ返済も、エポスATM、Pay-easyと返済方法の選択肢も多い。
→海外キャッシングにおすすめクレジットカード。海外キャッシングで得するカードの選び方。
なにより海外旅行保険カードとして非常に優秀だから、
持っていく理由が他にも有るんだよね。
→海外旅行保険付帯の無料クレジットカード。自動付帯と利用付帯の補償額比較。
海外キャッシングで両替するのは微々たる金額、
クレジットカード決済した方が得するのも間違いないので、
海外ではシンプルにクレジットカードを使った方が良い。
長期滞在でも、なるべくお金は持っていかないのが正解だったから。
日本で両替しておきたいなら、
外貨宅配サービスも有るけども、やっぱり割高。
→外貨宅配の両替レートを徹底比較!カナダドルで比較してみた。
キャッシュレスの時代、ほとんど現金って使わないんですよね。
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