イギリスのローミングSIM「Three(スリー)」。
主にヨーロッパをカバーする周遊SIMなのですが、
対応エリアは50カ国以上と、実はアメリカでも利用可能です。
アメリカでは、SIM 2 FLYよりも格安であり、
下手なデータSIMより全然安かったから。
今回、ハワイで利用&検証してみたので、使用感をまとめておきます。
Threeのスペック:ヨーロッパ以外で使う場合
Threeは、本国イギリスをメインとした、
主にヨーロッパ全域で利用できるローミングSIMであり、
ローミングSIMなので、SMSや音声通話(発番)は不可能。
※LINE通話、IP電話、SNS等は利用可能
データ通信専用SIMとして、複数国で利用できるわけです。
日本のAmazonでは、3種類のパッケージが購入できますが、
料金で変わるのは、有効期間と通信容量のみ。
利用できる対応国数は変わりません。
パッケージ | |||
---|---|---|---|
通信容量 | 1GB | 3GB | 12GB |
有効期間 | 30日間 | 60日間 ※イギリスのみ90日間 |
60日間 ※イギリスのみ360日間 |
対応国 | 50カ国以上 | ||
通信規格 | 3G / 2G ※イギリスのみ4G LTE |
||
テザリング | 不可 ※イギリスのみ可能 |
||
価格 ※2019年3月 |
¥990 | ¥1,770 | ¥4,900 |
現在価格 | Amazon | Amazon | Amazon |
今回、私はアメリカのハワイで使いましたが・・・
ヨーロッパ、アメリカ以外にも、アジア、オセアニアの国々でも使えます。
Threeの対象地域:ヨーロッパ以外
- アメリカ(グアム・サイパン除く)
- オーストラリア
- ニュージーランド
- 香港
- マカオ
- イスラエル
- インドネシア
- スリランカ
- ブラジル
- シンガポール
ただ、イギリスやヨーロッパ以外の国で使う場合には、
微妙に内容も異なりましたので気をつけて。
イギリス国以外ではテザリング不可能であり、
イギリス国以外では3G回線となります。※イギリスのみ4GLTE接続
また、イギリス以外の国で使う場合、
有効期間は最大2ヶ月(60日間)が限界となります。
このSIMカードは、イギリス人旅行者向けのサービスとして、イギリス国外でのデータ通信サービスを追加料金無しで提供しています。そのため、イギリス国外だけでのデータ通信を目的とした使い方をされた場合、Fair Usage Policy(利用者間の公平なデータ通信の利用を確保するための方針)の一環として、過度なデータ通信が制限される場合があります。
具体的には、イギリス以外の国で2ヶ月(ヨーロッパでは4ヶ月)を超えて使用すると、データ通信が一時停止される場合があります。
基本的には、イギリス人旅行者向けのSIMだということ。
3ヶ月(3GB)、12ヶ月(12GB)のSIMもありますが・・・
いずれも有効期限60日間のSIMとなりますので気をつけて。
まぁ、60日間で3GBだとしても約1,800円は、非常に格安だからね。
ちなみに、通信容量と有効期限がありますが、
どちらかを超過した場合に利用不可能となり、
30日間有効でも、1日で1GB使ったらアウトです。
超過後は、オンラインチャージ(Top Up)も可能なようですが・・・
日本のクレジットカードは未対応という話。
長期間利用したいなら、複数枚SIM購入しておいて、
現地で差し替えするのが無難なやり方かと。SIMも安いから。
Threeの利用方法:初期設定&アクティベート
というわけで、ハワイで実際に利用して来ました。
ローミングSIMなので、挿すだけで勝手にアクティベーション。
初期設定やAPN設定も不要で、現地に到着すれば自動的に接続してくれます。
繋がると、ThreeからSMS(ショートメッセージ)も届く。
ただし、日本で格安SIMを使ってる人は気をつけて。
iPhoneでは、格安SIMプロファイルがインストールされたままでは利用できません。
プロファイルをインストールしている場合、削除しておきましょう。
私も、アンテナ表記は出てるのに、繋がらなくて焦ったから。
他に確認すべき項目として、
設定画面で「データローミング」がオンになっているか?とか、
スマホ再起動してみるとか、それでもダメなら、APNを手打ち。
APNの設定方法(手打ち)
- APN: three.co.uk
- ユーザー名:入力不要(空欄のまま)
- パスワード:入力不要(空欄のまま)
まぁ、私がiPhoneでAPNを手打ちしたのは、
eSIM設定が上手く行かなかった時くらいですけど。
Threeの利用回線:アメリカではAT&Tを掴む
ThreeのSIMをハワイで接続したところ、
「AT&T」の回線での接続となりました。
これはハワイに限った話でもなく、アメリカ本国でもAT&Tになるみたい。
プリペイドSIMに有りがちな「T-Mobile」では無い「AT&T」の利点、
それは、T-Mobileに比べて通信エリアが広く、
ハワイでも、AT&Tのみ入るエリアが存在するということ。
オアフ島以外では、AT&Tの優位性はさらに強くなります。
プリペイドSIMの2強である「AT&T」と「T-mobile」で比較すると、
「AT&T」の方が大手通信会社であり、
通信品質も「AT&T」の方が高く、
通信エリアも「AT&T」の方が広い傾向にあります。
今回、私はT-MobileのeSIMも同時に使ってましたが、
AT&T(Three)の方は、オアフ島全域で電波は良好。
いつでもどこでも繋がりました。
例えば、ホノルル空港の制限エリアは電波は入りづらく、
T-Mobileは圏外だけど、AT&Tなら通信可能でした。
アラモアナセンター付近は、T-Mobileの電波も弱いですからね。
ワイキキ外れのホテルでも、T-Mobileの電波は弱い。
SIM 2 FLYやZIP SIMでは、T-Mobileの回線を利用しており、
いまいち電波が安定しないことも有りました。
→アメリカのプリペイドSIM「ZIP SIM(Ready SIM)」レビュー in ハワイ。
ちなみに、アメリカのプリペイドSIM「Most SIM」なら、
AT&TとT-MobileでSIMも選べます。AT&Tの方が高いですけど。
→アメリカのプリペイドSIM「MOST SIM」 レビュー in ハワイ。
Threeの通信速度:3G回線でも速度は十分
通信速度と通信エリアは、また別の話。
ThreeのSIMは、アメリカではAT&Tの回線を利用しますが、
Threeでの通信規格は3Gまでとなっており、
イギリス以外の国では、4G LTEには未対応。
となると、懸念するのが通信速度。
3G回線って聞くと、ちょっと速度が遅いのが心配なんですが・・・
日本の3Gと比べれば、全然使えるスピードでした。
というわけで、速度計測。
午前10時過ぎ、ワイキキの通信速度は下り4.57Mbps。
昼の12時過ぎ、ワイキキ中心地で下り3.20Mbps。
13時過ぎ、ダウンタウン方面で下り1.29Mbps。
深夜2時過ぎ、アラモアナ方面のホテルで下り10.3Mbps。
午前7時半頃、ダウンタウン方面のバスの中で下り4.6Mbps。
午前8時過ぎ、ホノルル空港にて2.77Mbps。
空港デルタラウンジにて、下り3.65Mbps。この時、T-Mobile回線は入らず。
確かに3G回線というわけで、5Mbpsを超える速度は出ませんでしたが、
特に遅いという事を感じる事も無く、
強いて言えば、昼時に通信速度が遅くなるくらいでしょうか?
まぁ、日本の4Gでも、都心から離れれば10Mbpsを超えるのも稀なので・・・ね。
SIM 2 FLYも、ハワイでは3G回線であり、
通信速度は同レベルだったので、この辺がローミングSIMの限界といったところです。
→ハワイでアメリカ版 SIM 2 FLYを使ってみた。APN設定と通信速度の検証。
ThreeとSIM 2 Flyの比較
同じローミングSIMといえば、やはりSIM 2 Fly。
ハワイに限らず、いずれも欧米諸国で利用するできるわけで、
どちらの方が良いのか?スペック比較してみます。
Three | SIM 2 Fly ヨーロッパ・アメリカ版 |
|
---|---|---|
パッケージ | ||
通信容量 | 1GB、 3GB、 12GB |
4GB ※超過後128Kbps |
有効期間 | 30日間、 60日間 |
15日間 |
対応国 | 50カ国以上 | 70カ国以上 |
日本利用 | 不可能 | 可能 |
通信規格 | 3G / 4G | |
音声通話 | 不可能 ※データ通信のみ |
|
テザリング | 不可能 | 可能 |
価格 ※2019年3月 |
¥990、 ¥1,770、 ¥4,900、 |
¥3,980 |
現在価格 | Amazon | Amazon |
アメリカやヨーロッパ圏で使う場合、
費用対効果で考えると、Threeの方が安上がりな印象。
※アジア圏で使うなら、SIM 2 Fly アジア版が最強だと思ってます。
→アジア・オーストラリアでオススメのローミングSIM。AIS「SIM 2 Fly」の使い方&レビュー。
特にアメリカでは、通信エリアの広いAT&T回線であり、
SIM 2 FlyのT-Mobileに比べて、通信も安定していました。
ヨーロッパ圏なら、まぁThreeが間違いないでしょう。
ただ、対応国70カ国以上、テザリング可能ということを考えれば、
SIM 2 Flyもそれほど割高な感じはありません。
SIM 2 Flyは、日本でも使えるので、日本に居ながら開通手続きをし、
帰国後もそのまま使えるっていうのは、プライスレスな便利さ。
SIMの差し替えって、意外と面倒でSIM紛失のリスクもありますからね。
よく機内でSIMを落として、すっげー焦ってるのが私です。
ローミングSIM Threeまとめ
Threeは、ヨーロッパの周遊SIMの印象が強いですが、
アメリカだけで使うデータSIMとして考えても、
割安な気がしました。
アメリカのプリペイドSIMは、アジア圏のSIMに比べても割高。
ZIP SIMのデータSIMでも、500MBで2,000円オーバー。
→アメリカのプリペイドSIM「ZIP SIM(Ready SIM)」レビュー in ハワイ。
MOST SIMはデータ無制限だけど、事前登録手続きが面倒だったから。
→アメリカのプリペイドSIM「MOST SIM」 レビュー in ハワイ。
だったら敢えて、他国のローミングSIM「Three」を使うってのは悪くない。
SIMを挿すだけ、現地についたら勝手に開通、
AT&T回線だし、格安で利用可能期間も長い。
テザリングも発番通話もしないなら、これで良いんじゃないかと。
Threeデータ通信専用プリペイドSIM【3GBタイプ】【最大90日間有効】
SIMフリー端末を持って居ない人、
SIMを挿すのが不安なら、海外WiFiという選択肢も有ります。
なんだかんだで手軽なのがレンタル。
ハワイは人気国、海外WiFiも選べます。
スマホアプリ前提の世の中、
海外でもインターネットが使えないと困るし、
情報が得られなければ、無駄にお金も時間も消費しますから。
色々と挑戦してみたら良いと思う。今日この頃でした。
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